- 実習を通して教員になりたいと再認識した人こそ危険!!
- 子どもが好きかどうかなんてどうでもいい
- 「部活動を指導したいから」は極悪非道
- 職業選択の自由が保障されていることを人質にしてはいけない
実習を通して教員になりたいと再認識した人こそ危険!!
実習では大変なこともたくさん体験すると思います。
指導案を何度も書き直しさせられることもあれば、
授業が成り立たないようなこともあるかと思います。
この点については、指導教官や学校の雰囲気もありますから、運がなかったと割り切るくらいで良いかと思います。
率直に言って、病的な教員もかなりいますし、自分の常識が世の非常識だと気付いていない人もいますから。そこらへんはどの会社でも言えることなので、一切気にしなくていいです。
指導教官は指導する立場ですので、絞り出してでも改善点を指摘しますし、それが役割です。せっかくの機会ですから、分からないことや不安に思っていることは、どんどん質問して、指導教官から得られるものは全て得る心構えで臨むことが、いい結果につながると思います。
問題なのは、嫌な思いをあまりしなかった実習生です。「やっぱり自分には教員があってるんだな」「子供たちはかわいくて楽しかったな」。このように、実習を経て更に教員になりたいという気持ちを強く抱いた人ほど、自分を客観的に見つめる必要があります。
子どもが好きかどうかなんてどうでもいい
大学生が教員になりたいと思う理由は何かと問われると、「子どもが好きだから」と答える人が多くいると思います。
ですが、私はハッキリと「それが教員になりたい理由なら、止めた方がいい」と言わせていただきます。そもそも、「子どもが好きなのは当たり前」です。親の立場になってください。子どもが嫌いな人に教員になってもらいたいと思いますか?犯罪を減らしたいから警察官になりたい。人命を救いたいから医者になりたい。これと同じことです。そんなことは当たり前です。昔はいわゆる「でもしか先生」が多かったとも言われていますが。
子どもが好き=先生はそもそも成り立っていません。別に塾講師でも、家庭教師でも良いのではないですか?幼稚園の先生でも、保育士でもいいと思いませんか?いずれも子どもと接する立派な職業です。
採用試験を通過するため際に、答える内容は試験用に準備して良いと思います。
一方で、自分自身ではなぜ先生になりたいのか分かっているはずです。
それが大きな声で言えない理由だったとしても、「教師」という職業でなければダメなんだという明確な理由を持っていれば、職に就いてからも頑張る原動力になります。
もちろん法に触れることはしないでください。(笑)
よくも悪くの子どもはよく先生のことを見てますから。
「部活動を指導したいから」は極悪非道
とは言え、大学の面接練習でも子どもが好きだからで志望動機が良いと言われることは無いでしょう。ですから次に出てくるのが、「部活動を指導したい」です。
これに関しては、私は平然と口にする人の人間性を疑います。本当に教職コースを履修している学生なのでしょうか。部活動は教育過程外の活動です。
中央教育審議会で、教育過程と関連付けて、学習指導要領に明記すべきという議題が上がり、その結果、「生徒の自主的、自発的な参加により行われる部活動については、スポーツや文化及び科学等に親しませ、学習意欲の向上や責任感、連帯感の涵養等に資するものであり、学校教育の一環として、教育課程との関連が図られるよう留意すること。(略)」と記載されましたが、あくまでも留意することなわけです。
そもそも、外部コーチが入ることもあるような部活動が「教師になりたい大きな理由」では、部活動以外の業務をどのように捉えているのか疑わざるを得ません。
問題なのは、部活動をやりたいと思うことが問題だというのではありません。それがメインの理由であるならば、スポーツインストラクターをお勧めします。自分が公務員になるのだという自覚が足りないと批判するしかありません。
部活動を主に頑張りたいでは、子どもを預ける保護者は心配してしまうかもしれません。特にこれからは部活動の在り方が問われるようになることが予想されます。
直接的に部活に関われなくなることも念頭に入れておきましょう。
職業選択の自由が保障されていることを人質にしてはいけない
どんなに不純な理由であれ、採用試験で受かれば、どんな仕事にも就くことができますし、選ぶ自由は憲法においても保証されています。最終的な決定権は各個人に依存することになります。
ですが、自分が不特定多数の将来に一定の影響を与える。国の将来に影響を与える仕事だと自覚したうえで選ぶ必要があると思います。教員(公立に関して)は、身分上の制約が法律で定められています。それだけ、重要な役割を担うということです。
私も学校で講師をしているわけですので、教育に携わる立場です。ですので、同業者を批判したくはないのですが、教員内でもイジメはあります。このような状況では未来永劫子ども同士のイジメはなくなりません。
このようなある種、絶望的な状況の中で、唯一変えていけるのは、今から教員を目指す人だけです。凝り固まった思考停止の公務員では現状を変えられません。ぜひ、どんどん有望な若者(私もその一人になりたいと思っています)が、高い意識で現場に入り、強い責任感をもって教育に携わってほしいのです。
まとまりのない文になりましたが、意識が高いことが恥ずかしいと思うような人ではなく、自分がなろうとしているものは、大勢の人生を左右することだってあるという、強い責任感を抱いた人と、働けることを楽しみにしています。
