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国が教育にお金をかけない理由って?【日本の現状】【公的支出】

この記事では公的支出に着目し、
日本の教育への取り組みの現状を見ていきます。

日本は教育への公的支出が少ない国と言われています。
実際に日本政府が教育にかけているお金の割合は、
経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で比較可能な34か国中最下位となっています。

※参考資料:図表でみる教育:OECD インディケータ

気を付けないといけないのは、
国内総生産₍GDP₎に対する支出額の比率ですので、
金額の絶対値が最も低いわけではありません。

それでも、政府が教育へかける支出の割合が低いことは、
今後の教育に様々な影響を与えることが予想されます。

公的支出の内訳

日本の教育に対する支出の割合が低いことは、
公式の調査からも見て取ることができます。

一方で、限られた財源はどこに使われているのでしょうか?
小学校・中学校の義務教育段階では、
公立学校に関しては無償で行われることが憲法で定められています。

したがって、小中学校対する授業料に
公的資金が使われていることになります。

対GDP比が低いので、様々な統計で公的支出が少ないと出てしまうのですが、
その中でも、初等中等教育段階における、
在学者1人あたりにかける公的資金は、
OECD加盟国の対GDP比の平均を上回っています。

高等学校の実質無償化も4月から始まっています。
義務教育段階以外への更なるサポートが期待されます。

奨学金への支出

国の教育への支出は奨学金に多く使われています。
平成26年₍予算₎では高等教育段階の奨学金に対して、
約4000億円が計上されています。
₍参考資料:我が国の教育行財政について

大学教育になると多くが私大になりますから、
無利子・有利子込みで奨学金に対して、
1.2兆円の事業規模があります。

地方自治体からの支出

国レベルで言えば、教育システムや
上記の奨学金など大きな枠組みに投資されています。

一方で、小中学校の多くは公立ですから、
地方自治体が管理下に置くことになります。

地方自治体ごとに使える金額には大きな差があるため、
施設整備費にも違いが出ます。

例えばこのような違いは、
エアコンの設置率に見て取ることができます。

地域によって気温の違いがあるため、
異なる地方の比較には意味がありません。
しかしそれを差し引いても、
同一地方内で明確な設置率の差が存在します。

関東地方において群馬県内の空調設備設置率は59.6%になりますが、
茨城県では42.8%に留まっています。
₍参考資料:公立学校施設の空調(冷房)設備設置状況調査の結果について

ちなみに茨城よりも北部にあたる福島県では54.4%に達しています。
このように地方自治体によって、
基本的な施設整備にも差異が出ています。

教育費をかけるべきところは?

日本では、教育に関する公的資金投入額が少ないことを見てきました。
また、各地方自治体でかけられる財源が違うことからも、
各自治体の財政状況がそのまま教育費にも影響しています。

公的支出となると、
国が教育にお金を使うという形をイメージしますし、
実際に制度面などの大きな変更を加えるときには国の関与が不可欠です。

一方で、地方自治体が管理している学校が大半を占めている現状を考えると、一人一人が自分の所属する自治体のお金の使い方に注視する必要がありそうです。

施設整備の充実

限られた財源をどこに使うのが良いのか
という点に関して様々な意見があります。

先ほど例に挙げたエアコンなどの基本的な設備に対する投資は、
最優先事項なのではないでしょうか?

やはりお金をかけるべきは、
子供が健康に過ごすことのできる環境面を優先してほしいものです。

そういう意味では、各学校に学校警備員を常駐させるという選択肢もあるかもしれません。
学校に不審者が侵入した場合、直接的に生徒の命が危険にさらされます。
「モノ」を充実させるのも良いですが「ヒト」の充実も進めていきたいところです!

「教授法」に偏った教育改革は適切か

いずれにしても、
現在の日本で財政的に余裕のある自治体は多くありません。
それでもなお、無駄遣いと思われるところにお金が使われています。

例えば、「少人数指導」は最たる例であると考えています。
詳しくは「少人数指導のデメリットとは?【課題と改善策】」でもまとめさせてもらっていますが、
少人数指導は科学的に効果があると実証されていないんです。

感覚として少人数の方が手厚く対応してもらえそうですが、
実際は大人数と明確な違いはありません。

それでも少人数指導を行うためには、
多くの教職員の確保が必要です。

サポーター的な役割と異なり、
一人一人が授業を行うため教員免許をもった人材が必要です。
人件費を使う場所を見直す必要があるのではないでしょうか?

同じように、小学校における「教科担任制」も怪しい改革だと思います。
働き方改革等のあおりを受けているのでしょうが、
小学生に教える内容をわざわざ教科別にして、
専門性を求めることは非効率的です。

小学校の先生に学力は要らないというわけではありませんが、
本当に「教科に関する専門性」がそこまで必要でしょうか?

それよりも複数担任制を導入したり、
指導内容の系統化を進めたりして、授業準備の時間の削減を目指すほうが手っ取り早い働き方改革と言えます。

また、クレーム対応の窓口を導入しても良いでしょう。
このように同じ人件費でも、
もう少し現在の「困り感」を改善するところに
お金が使われると良いのではないでしょうか?

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