社会問題

【教員採用試験】人間性重視の問題点「多様な見方が画一的」になる矛盾

この記事では近年のトレンドともいえる、
教員採用試験における人間性重視」の面接の問題点について考察していきます。

人間性重視の採用を続けながら、
教職員による不祥事は減りません。

採用基準の曖昧さに加えて、
その効果が表れないのであれば、
教科専門性重視の方が目指すべきものが明確で開放的と言えます。

このように、現行の採用試験には、
あまりにも深刻な不明瞭さが含まれています。

それでは「人間性重視」の採用が抱える問題点についてみていきましょう。

教員採用試験における「人間性重視」の問題点

集団面接とか集団討論をしていると
「うわっ!言いたいこと言われた!」
って思うことありませんか?

言いたいことが被るということは、
概ね以下の2パターンに大別されると思います。

そもそも答えが被りやすい質問・お題
準備しやすい質問・お題

①のパターンにおける、
「学生時代に学んだこと」なんかは典型です。

大学が本当に多様な場で過ごし方が一人一人違うって
「そんなことない」って多くの人は知ってますよね。

高卒の場合はもっと画一的です。
授業も周りと一緒、行事も学校間で大きな差は無い。

こうなってくると、
経験したことの差異って生まれにくいのももっともだと思います。

面接練習をしっかりしていれば、
②の場合に出くわしやすいかもしれません。

「志望動機」、「長所・短所」、「関心のあるニュース」
などはよく聞かれる質問ではあり、選択肢も豊富にあるように感じます。

それが被ってしまうと、
途端に焦りだしてしまうこともありますよね。

採用される基準の曖昧さ

実際は答えが重複しても、
それが原因で不合格になることはないかもしれません。

特に教採はいろいろな試験をこなすので、
一つの試験の重みが分かりづらくもあります。

それにもかかわらず、現在は多くの自治体で「人間性重視」の採用を前面に出しています

これは教科の専門性だけでは決めないということを示していますが、同時に採用基準の曖昧さも加速させています。

良い人間性と悪い人間性

面接官の主観で採用しているとなると、
判断軸は面接官によってまちまちなはずです。

「個性重視」なら分かりますが、
「人間性」が異なる判断基軸で評価されるのは妥当性があるんでしょうか?

言葉狩りみたいになってしまいますが、
他の受験者との差をつけるために、
話に脚色しながらアピールすることで人間性を評価できるとは思えません。

これらに注力した面接で、
人間性重視を標榜することは結構すごいと思います。

人間性を「人間らしさ」とするなら、
ずる賢さや野蛮性も人間性になります。

一方で「人間性を高める」って言葉もあります。
つまり、「洗練された人間らしさ」になることを目指しています。

そうすると・・・

「人間性重視」は、「人間らしさ」を見て判断するのであって、
「人間性の高い人」を求めているわけではない

という話なら何となく理解できます。

準備された人間性でも、
それが自治体の設定した「人間らしさ」に合えばそれで良い。

画一的な個性であっても、
採用後に本当の個性を生かして仕事に励んでくれれば言うこと無しである。

試験の場に適応させることも、
高度な人間性の証明になる試験内容は再考の余地があると思います。

このようなその場の空気を察して最適なルールを見つけ、
それを当たり前のことだと思っていると、
後々「正しい判断」ができなくなりますよ!

って話について書いた本の書評があるので、
良ければついでに読んでいってください・・・。

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