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レビュー㊲:「未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか」【書評】

AI」と「格差」は、
日本や世界のこれからを考える際に、
必ず出てくるキーワードです。

これらの要素の無い未来は想像できず、
どのように扱うかによって差が出る部分でもあります。

しかも、ここでいう「未来」は、
決して100年後のような遠い未来の話ではありません。

この記事では、
目前に迫った課題に対して、
「知の巨人」と言われる8人の学者へのインタビューをまとめた1冊をご紹介します。

未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか」は、
世界で活躍する8人の学者が、
将来の姿について様々な観点から考察しています。

「役立たず階級」が大量発生する₍ノア・ハラリ₎

「資源を巡り、文明の崩壊が起きる」₍ジャレド・ダイアモンド₎

こういった事が本当に起きるのでしょうか?

問題点を正しく知ることで、
これからどんな未来を創っていけばいいのか、
改めて考える機会を与えてくれます。

AIが生活を良くするか

 

 

 

 

 

 

あなたは「シンギュラリティ」という言葉を知っていますか?

これはAIが人間の知能を超えて、
今までの文明に莫大な変化をもたらすという仮説です。

しかもシンギュラリティは2045年に起こると提唱している博士もいます。

つまり、決して遠い未来の話ではないんですね。
AIによって日々の暮らしが良くなれば、
それは好ましい発展であることは間違いありません。

サピエンス全史」の著者ノア・ハラリは、
AIによって現在の社会システムは崩壊すると考えています。

詳しくは本書を読んでいただきたいですが、
AIが現在の仕事の多くにとって代わり得る可能性があることを指摘しています。

この流れは過去のテクノロジーの発展でも起こりました。
農業から工業、工業からサービス業へと、
新たな仕事が現れています。

ノア・ハラリ氏は、
この流れが再び現れるかは不透明であると述べています。

人間が持つ「肉体的能力」と「認知能力」が、
いずれも機械やAIによって凌駕されてときに、
第3の能力は見つかっていないからです。

このため、
「役立たず階級」が大量に出現する可能性を示唆しています。

もちろんAIによる大きなメリットについても、
本書には書かれています!

ぜひプラスとマイナスの両側面を見ていきたいところです。




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新たな差別の温床「階級」

世界の歴史は差別の歴史でもあります。

日本人は比較的、
差別意識は少ないかもしれません。

それでも女性の社会進出など、
世界から大きく遅れている部分もあります。

そして世界では長年に渡って、
人種差別」と「男女差別」が大きな課題になっています。

人種差別に関しては、
オバマが黒人として初めての大統領になるなど、
黒人の活躍の場が広がりつつありました。

それがトランプが大統領になり、
再び「白人」という人種に注目が集まり始めました。

そしてそこに加えて、
階級社会」にフォーカスが当たるようになっています。

トランプは白人の中でも「中間層」から大きな支持を得ていると、
カリフォルニア大学労働生活法センター初代所長のウィリアムズは指摘します。

いわゆるアメリカンドリームが神話になり、
両親よりも経済的に成功することが難しくなっています。

生まれながらの階級から抜け出すことが難しくなり、社会は分極化されつつあると考えられています。

日本社会の問題点

日本は世界でも有数の超高齢化社会です。
当然平均寿命でも高い数字が出ています。

一方で出生率は上がらず、
少子化社会は急速に進行しています。

高齢者が増え、現役世代が減ることは、
社会保障の崩壊や労働者不足の問題を引き起こすとされます。

しかしこの流れについて、
銃・病原菌・鉄」の著者ジャレド・ダイアモンド氏は、
「喜ぶべきこと」であると述べています。

日本は資源が乏しく、
人口増加を起こすと資源不足が深刻になります。

しかし、労働者不足の問題が出てきます。
この点については、
早急に定年制を廃止すべきだと主張しています。

また移民政策の必要性について考える必要性もありそうです。
日本では入管法が改正され、
外国人労働者を多く受け入れることになりました。

この際に大きな議論になったように、
日本では「外国人」の扱いには特に注意を払う国民性があります。

課題は山積していますが、
国内で労働者が確保できなければ、
海外から連れてくるしかないことは明らかです。

また移民等の外国人利点を、ダイアモンド氏は以下のように表現します。

異なるグループの存在は文化の多様性につながり、
文化的なクリエイティビティを生みやすい利点があります。
₍中略₎
リスクを恐れる人は移住しません。
アメリカは移民が入ってくるおかげて、
最も野心をもった「他国民」を得ているのです。

もちろん異文化グループとの対立など、
様々なリスクも存在しています。

上手く活用することができれば、
日本の労働力と創造力を向上させてくれる存在になりそうです。

未来を生き抜くために必要な力

未来に役立たず階級になろうが、
文明が大きく変化しようがその中で生きていかなくてはいけません。

また人生100年時代には、
今までの「教育・仕事・引退」という、
単線的なライフステージは存在しません

ロンドン・ビジネススクール教授の
グラットンは「学び直し」こそが重要になるとしています。

学校を卒業したら、
学びの期間はおしまいというのは過去の話です。

時代の急速な変化についていくには、
常に学び続けることが大切になってきます。

未来について様々な見解を知ることも、
大切な「学び」になります。

ぜひ「未来を読む AIと格差は世界を滅ぼすか」を一読してもらえたらと思います!

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