人間関係

書評㉟:「松下幸之助に学ぶ 部下がついてくる叱り方」

場所に関わらず上下関係がある環境において、
「叱る」という行為は欠かすことのできないものです。

しかし叱る側も叱られる側も、
決していい気分のするものではありませんよね。

それが最近では、
すぐにパワハラと言われてしまったり、
退職してしまったりと叱ることが難しくなってきていることも指摘されています。

そんな現代社会において正しく叱るということは、
上司が有すべき能力として最低限のものとなっているのかもしれません。

この記事では松下幸之助氏の側近として仕えた江口克彦氏が、
松下氏から学んだ「部下を育てる叱り方」についてまとめた本をご紹介します。

その本とは「松下幸之助に学ぶ 部下がついてくる叱り方」です!

本書を読むことで、
部下との適切な接し方や良い上司になる方法を学ぶことができます。

指導者として人の上に立つ立場の人には、
ぜひとも一読いただきたい一冊です!

リスクがあるのに叱る意味

叱るという行為は気分が良くないだけでなく、
身分という面でもリスクになることがあります。

捉え方によってはパワハラと言われたり、
叱ったことが原因で人間関係に亀裂が入ったりするかもしれません。

自分の立場を危険にさらしてまでも、
他人を叱る必要性はどこにあるのでしょうか?

松下幸之助に学ぶ 部下がついてくる叱り方」では、
叱ることについて以下の点を指摘しています。

ある調査によると、「叱られなれていない世代」の若手社員の多くが、
以外にも「もっと叱られたい」という思いを抱いているという。

社会に出て間がなく、経験値が少ない自分に、
彼ら自身が不安や不甲斐なさを感じている。

ここで「おっ!じゃあ明日から厳しく接しよう」
と思ったとしたら非常に危険です!!

叱られたい!ただし・・・

右も左もわからない状態のときに、
時に厳しく導いてくれる上司が頼りにされるのはもっともなことです。

それなのに叱られることに不満があるから、
パワハラ等の問題が表出していることになります。

ここから「叱られても良いと思える条件」が存在していることが窺えます。

じっくり考えれば当然のことですが、
尊敬できない人にものを言われれば、
嫌な気分がするのはもっともなことです。

それに加えて、
上下関係の変化も関わっているように思います。

体育会系的上下関係の減少

日本には昔から、
年上の人を敬う習慣があります。

時に「体育会系」と言われるような、
年上・先輩絶対主義的な価値観が根強く存在しています。

内容うんぬんよりも、
先輩の言うことは聞かなくてはいけないといった、
年齢に基づいた上下関係が組織に蔓延しています。

それが給与体系にしても、
年功序列から成果主義・能力主義に移行するなど、
少しずつ変わり始めていることが窺えます。

そうなってくると、
単に長く会社などの組織に在籍しているというだけでは、
尊敬の対象にはなりません。

そして、尊敬できないような先輩・上司の言うことを、
気分良く受け止めることなどできるはずがありません。

それを力づくで言うことを聞かせようとすると、
先述のようなパワハラ等の問題が生まれてきます。

叱られた側にとって迷惑でしかなく、
学ぶところが無いと判断されることになります。




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「叱ることのできる上司」になるには

文化や価値観の変化などから、
叱って良い人と、叱ってはいけない人が分かれ始めています。

だからと言って叱ることを止めてしまうと、
その弊害も生まれてきてしまいます。

組織に入りたての新人は大きなミスもするでしょうし、
組織の方向に沿わないことをしてしまうかもしれません。

それを正していくことは、
上の立場の人にとっては当然の義務になります。

そこで、上の立場に立つ人自身が、
叱ることのできる上司」にならなくてはいけません。

松下幸之助に学ぶ 部下がついてくる叱り方」では、
「上司の人間的成長」に着目して丸々一章分書かれています。

詳しい内容はぜひ本書を手に取ってもらえたらと思いますが、
いずれの内容も非常にシンプルなものばかりです。

ただいずれも自分の心との闘いが必要な、
長期間にわたった訓練が大切になります。

例えば、「ものごとを肯定的に考えるようにする」
などは一見シンプルですが、
実践してみると意外に大変です。

特に上の立場に立ってしまうと、
部下や後輩の欠点に目が行きがちにはなりませんか?

また疲れているときには、
マイナス思考になったり、イライラしたりもしやすくなります。

どんな状態のときでも同じように思考できなければ、
その時々によって言うことが変わってしまいます。

そうなると、部下や後輩からすると
気分屋な上司・先輩だと思われてり、
相手によって言うことを変えたりしていると思われてしまいます。

これはほんの一例ですが、
一日、二日は意識できても、
長期的に行動を律することは結構大変ですよね!

人の上に立つ立場になっても、
常に成長し続けられるように、
自分と闘いながら過ごしていかなくてはいけません

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