教育関連

書評㉘:「アクティブ・ラーニングを位置づけた高校英語の授業プラン」

日本における英語教育は大きな転換点を迎えています。

センター試験の廃止に伴って、
英語の試験が民間試験に委託されます。

また、高校における英語による授業の原則化や、
アクティブ・ラーニングの導入など、
大小さまざまな変化が起こっています。

生徒の適応もさることながら、
教員側の適応が急がれています!

特にアクティブ・ラーニングに関しては、
教員の教科力とは異なった力が求められます。

新たな試みに戸惑う教育関係者も多いと思いますが、
菅正隆氏の「アクティブ・ラーニングを位置づけた高校英語の授業プラン」では、
アクティブ・ラーニングをどのように授業に取り入れるか、
また、どのように評価をすれば良いのかが細かく書かれています!

授業に悩んでいる教育者、
これから教壇に立とうという大学生の皆さんに是非お勧めしたい1冊です!!

アクティブ・ラーニングを取り入れた授業案

アクティブ・ラーニングは、まだまだ最近認知され始めた考え方です。

生徒に調べ学習をさせたり、
ペアワークやグループワークをしたりといった、
大枠が先行して広まっていますが、
それだけでは十分に効果的とは言えません。

これらの方法は今までにも用いられていましたし、
教師側が指示を出して行わせるのであれば、
今までの授業法と変わらないということになってしまいますよね!

それでも形式が重視されてしまう理由の一つには、
実践例の蓄積不足が挙げられると思います。

それに加えて、高等学校では学校間で学力差があります。
さらに踏み込んでみると、
意外と学校内でも差が大きいんですよね₍汗₎

そうすると、同じ方法でも学校によっては、
特定の生徒に負担が偏ったり、
授業への参加態度の指導で時間がとられたりすることもあります。

このような課題が存在する中で効果的な授業をするためには、
様々な学力帯の学校で応用できる方針が必要になってきます。

高校英語の授業プラン」では、多くの授業案が掲載されています。

様々な活動に応用が利く指導案

授業案が掲載されている指導書はたくさんありますが、
本書の特徴には「実際の教科書」を基にして作られている点が挙げられます。

教科書の進め方には多くの意見があります!
もっと生活に合った内容を扱う必要性も指摘されています。

それでも現実的には教科書を無視して進めることはできませんよね?

生徒にとっても、
教科書のページ数で考査範囲が出されるのに、
教科書を授業で使わないことはかなりの不安を与えかねません。

この葛藤を理解して書かれているのが本書なんですね!
しかも学年ごとにまとめられているので、
実態に応じてうまく使い分けることもできます。

授業事例と評価の観点の結びつき

もう一つの本書の授業案の特徴が、
それぞれの授業案に評価の観点が細かく設定されている点です。

アクティブ・ラーニングの3つの視点である
「主体的な学び」「対話的な学び」「深い学び」と、
学習場面や4技能などの領域・技能との関わりを提示してあります。

指導内容と評価は切っても切り離せない関係ですが、
ついついすべての観点を評価しようとしがちです。

学期、学年を通して生徒の変容を記録することが、
生徒を評価する上では大切な視点になります。

その手助けになると思うので、
指導案だけでなくて、
評価の観点も併せて確認するようにしてもらえたらと思います!




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授業の評価の重要なポイント

学校の授業を進めるうえで欠かすことができないのが、
評価との関連性です。

成績の付け方も少しずつ変わってきていて、
中学校において、考査の点数だけで成績を付けるということはほとんど無くなっています。

一方で高校においては、
まだまだテストの点数のみで成績が付けられている現状があります。

しかし、授業形式が大きく変わろうとしている中で、
成績の付け方はそのままというのはいけません。

それに成績付けというのは、
生徒の取り組みを評価するだけではなく、
教師自身の指導を振り返ることにもつながります




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成績付け≠人間性評価

成績の付け方が観点別評価に変わってから、
「関心・意欲・態度」「思考・判断・表現」「技能」「知識・理解」の
4つの観点に分けて成績付けされるようになりました。

この中でも「関心・意欲・態度」は、
テストで点数がとることのできない生徒でも、
ある程度の成績を取ることができるポイントとして認識されていると思います。

実際に過去の記事の中でも、
「関心・意欲・態度」でしっかりと評価をもらおうということは述べています。
一緒にご覧いただけたらと思います!
参考記事:通知表の評価に不満!成績についてどんどん質問すべき!

成績をもらう側からすれば稼ぎどころなわけですが、
成績を付ける側に立った際には、
非常に注意深く成績を付ける必要があると思いました。

大人しくて人見知りする生徒や、
大きな声を上げられない生徒は駄目な生徒なのか。
答えはNoである。
これでは、評価が人間性にまで立ち入っている。

このように作者は成績付けに関して書いています。
教師を含む子供の授業を評価する立場の人間は、
性格を判断の軸にしてしまわないように気を付ける必要があるように思います。

あくまでの授業内における取組みの変容や、
個人の活動が成績の対象となるべきであることは、
関心・意欲・態度に関しても忘れてはいけないと思いました!!

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